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中国の景気対策はその場しのぎに過ぎない―中国人経済学者

今回は昨日のエントリーで予告した中欧国際工商学院の許小年教授の分析を掲載します。同教授の意見がよくまとまった記事がブログにアップ(元は経済観察報の記事)されていたので、こちらをご紹介。

9月10日、大連。フォーラム「アジア経済展望」の閉会式で、中欧国際工商学院の経済・金融学教授である許小年氏に非難が殺到した。
「政府が気が触れたように“焼銭”(死者を弔うために紙で作ったお金を焼く中国の風習。ここでは政府が大量の資金を浪費していることを指す)を行い、インフラに多額の投資を行っているが、たんなるその場しのぎに過ぎない」と許教授は、現在の経済成長に懸念を表明、このような成長モデルは持続不可能だと指摘した。

許教授は「米中両国はそもに経済構造のアンバランスという問題を抱えている。米国は現在調整過程にあるため、おそらくは最初に復興することになるだろう。中国は危機に対応する過程において調整を拒否したばかりか、もともとの経済構造をさらに悪化させてしまった。ゆえに中国の回復は最後になると考えられる」と話している。許教授の結論はアジア発展銀行の趙暁宇・運営副総裁を始め、国内外の専門家の反論を呼んだ。

9月11日、張教授は本誌の取材に答え、今回の背か的な金融危機を通常の景気循環と考えていることが彼ら(反論者)たちの誤りだと主張した。誤りとは通常のケインズ主義的な思考で危機に対応していることであり、なぜ今回の世界的な危機が通常の景気循環と違うのかを理解していない点にあるという。

経済観察報:今回の危機と過去の問題はどう違うとお考えですか?

許教授:昨年の経済活動会議で中国政府指導者は今回の経済危機はグローバリゼーションの過程から生まれたものとの鋭い分析を披露しましたが、しかし危機はグローバリゼーションの過程にとどまるものではありません。

危機の波形にあるのは世界経済の一体化が進む一方で、各国の制度と政策がそのスピードに追いついていないことにあります。直接的な原因は米国の貨幣政策のローカル化とグローバリゼーションとの間に矛盾が生じたことにあります。米国の貨幣政策は自国の経済状況と利益から制定されていますが、しかし米ドルは世界貨幣でもあります。これが最大の問題点となりました。FRBは(ローカル化した)政策を長期間にわたり実施したことで、米国経済には深刻な構造的問題が生じたのです。

グリーンスパン議長の貨幣政策にミスが生じたのは、彼がグローバリゼーションの状況を見誤ったためです。FRBの貨幣政策は米国経済の状況だけを根拠に運用されていましたが、本来は世界経済の状況に基づく必要がありました。グリーンスパン議長の貨幣政策のミスは、米国経済の構造的なアンバランスを招きました。すなわち家庭の過剰な借金と消費です。その消費品はどこから来たものでしょうか?メイドインチャイナです。中国の輸出補助金は誰を補助するものだったのでしょうか?すべて米国国民のためだったのではないでしょうか?

経済観察報:しかし輸出補助金は市場シェアと雇用の確保のためとの意見もあります。どのようにお考えですか?

許教授:もし雇用問題の解決を国際市場に託そうというのであれば、それはきわめて危険な試みであるということが今回の金融危機の教訓です。海外市場はあくまで付加的なものであり、生命線にしてはなりません。生命線、そして雇用解決の鍵も国内にあるのです。

中国は多くの輸出補助金を支給し、資源価格、労働力単価、輸出製品価格もきわめて安い。米国人の消費は本来本国の生産能力を超えることはできませんが、今は可能な状態です。それというのも中国人が生産しているためです。また過度に緩和された貨幣政策に後押しされて米国人の過度な需要が続きましたが、このことが中国国内の過剰な投資を招き、中国経済の構造問題、すなわち過剰な貯蓄と投資とを引き起こすことにつながりました。

そのため米国経済の回復にはまず米国内の深刻な経済構造問題を修正する必要があると考えています。そして中国経済の回復にも構造調整が必要です。中国の経済構造調整とはなんでしょうか?すなわち投資を引き下げ、一般市民の消費を拡大することです。

経済観察報:では現在の景気対策をどう考えますか?4兆元(約53兆3000億円)の財政出動については?

許教授:現在、GDPに締める投資の割合はほぼ45%に達しています。今後、中国はどのようにして経済成長を続けるのでしょうか。さらに4兆元を追加すれば、この比率は50%か、それ以上に達するでしょう。そうなれば世界的にも未曾有の事態です。現在、米国人は構造調整を進めており、米国の消費者も財布の紐をしめざるを得なくなり、消費の大幅な縮小、貯蓄率の斬新的な上昇につながっています。経済危機以来、破綻した米国の銀行は300行を超えました。構造調整は痛みを伴うものですが、それ以外に回復の道はありません。わたしは米国経済が真っ先に回復すると述べましたが、その回復は持続的なものとなるでしょう。一方、中国は調整を拒否しているばかりか、経済構造もさらに悪化しています。これでどうして回復ができるでしょうか。ですからわたしは米国経済が真っ先に回復する、中国は最後になると申し上げたのです。

経済観察報:しかし今年7月、8月の銀行新規貸出額は上半期月平均の1兆元(約13兆2000億円)から月3000~4000億元(約4兆~5兆3000億円)にまで減少しています。

許教授:調整せざるを得なかったのです。調整しなければ、我が国の銀行システムは資産品質悪化のリスクへと追い込まれていました。政府指導者はこの問題を認識したのでしょう。

経済観察報:許教授は中国の成長をイノベーションに託すべき、しかも技術的なものではなく制度的なイノベーションがより重要だと指摘しています。中国の制度的なイノベーションにはどのような事が必要でしょうか?

許教授:現在は政府投資に頼り切っていて、民間資本は投資しようとはしません。この民間資本の選択は理性的な判断です。それというのも現在、民間企業が投資可能な分野はほとんど生産能力過剰となっています。生産能力が不足している分野、、すなわち医療、金融サービス、通信といった分野には民間資本の参入は許されません。わたしはかねてから中国には雇用問題は存在しない、ただ重点をサービス業に置くべきだと主張してきました。なぜサービス業は現在十分な雇用を生み出せていないのでしょうか?それは政府の規制が多すぎて、民間資本が参入できないためです。

という内容。中国の経済右派というんでしょうか、政府の過剰な管理に反対、規制緩和推進論者ということになろうかと思います。いまだに小泉改革の是非をめぐってかしましい議論が続く日本人には結構耳慣れた話じゃないでしょうか。

素人が経済の話を続けるのも気恥ずかしいのですが、そこは蛮勇をふるって、次回はこうした中国の議論をウオッチして考えていることを披露させていただきたいと思います。



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No title

はじめまして。いつも拝見させていただいています。
全球化=globalizationだから、「グローカリゼーション」は「グローバリゼーション」ですね。

「グローカル」というのはまた別の意味で使用されます。

No title

ご指摘ありがとうございました。修正しました。

言い訳させていただきますと、ATOKに「はてなキーワード」辞書を組み込んでいるのですが、最初の数文字だけ入れてTabキーを押すと、変換されるんですよ。それで、「グロー」ぐらいでTabキーを押すとですね、なぜか「グローカリゼーション」のほうが順序が上だったために、間違えてしまったという。。。

って言い訳になりませんよね。。。気をつけます。。。orz
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